『オフィスユー』9月号(集英社)のコラム解説
月刊『オフィスユー』(集英社)に連載しています漢方コラムについて、簡単に解説します。
今回の「わたしは漢方美人」は更年期障害についてでした。更年期の本来の意味は「年期が変更になる」という意味で、男女問わず、一生のうちに三度訪れることは、マンガの中で解説しています。
その中で、女性が壮年期から老年期に変更になる期間に、閉経し、体調が崩れる方が多いので、現代では更年期障害と言えば、閉経前後の体調不良のことを言っています。西洋医学ではホルモンバランスの崩れが原因と言うことで説明されますが、漢方では違います。
最も有名な症状はホットフラッシュという、急に熱くなって、汗が出て、何とも不快な気分になるものです。ところが、この症状は必ずしも全員に出るわけではありません。個々人の症状の違いを重要視する漢方では、このホットフラッシュは、心臓が弱った人(正式には心陰虚)にでる症状で、閉経前後に心陰虚になった人にのみ出る症状と考えます。他に、オケツが原因となったり、肝や腎が弱っている方も多くいらっしゃいます。
このように漢方は、同じ更年期障害でも、症状に違いにより、原因が違うと考え、治療方針も薬も違ってきます。これが漢方の良い所でも有り、難しい所でもあります。
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